こんにちは、諏訪アカデミー講師の宮田です。
落語シリーズ第一弾、「壺算」です。
これが初めて聞いた落語でした。
「黙っていたほうが利口に見える」といわれるほどドジな主人公(お前)が、奥さんから
「二荷(にか)入りの壺を買ってきてくださいな」
と頼まれ、切れ者の徳さんを連れて瀬戸物屋に壺を買いに行く
(一荷=60リットルくらいらしいです。諸説あります)
というハナシです。
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「お前は人がよすぎて、買い物をするときに相手の言ったとおりの値段で買ってしまう。俺が瀬戸物屋と話すからお前は静かに見ていな」
と徳さん。
瀬戸物屋について
徳さん「おい瀬戸物屋、一荷入りの壺を買いに来たんだが、一荷入りの壺はいくらだい」
お前「徳さん、俺がほしいのは一荷入りじゃなくて二・・・」
徳さん小声で「お前はだまってろ!」
瀬戸物屋「一荷入りはどれも3円50銭です」
徳さん「普通に売れば3円50銭のものを、勉強(=値切る)していくらになる」
瀬戸物屋「ん~頑張って勉強して・・・3円50銭です」
徳さん「同じじゃねえか。今日はこの男に頼まれて来たんだ。言い値で買ったら俺が来た意味がない。帰ったらこの瀬戸物屋を近所のモンに勧めとくから、今日は3円にまけてくれ。まけてくれるな。いいな。よし、3円で買った。」
と徳さんの押しが強いもんだから、
瀬戸物屋「買い物上手ですなぁ。しょうがない、今日は3円でお売りいたしましょう」
お前「おい徳さん徳さん、俺がほしいのは二・・・」
徳さん小声で「お前はだまってろ!」
徳さん「瀬戸物屋、ここに勘定置いてくからな。」
瀬戸物屋「まいどありぃ!」
と、2人は一荷入りの壺をかついで店を出た。
続く
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ここまでは特に面白い場面はありません。もちろん、落語家は面白おかしく話します。
※一荷入りの壺を買ったのは、もちろん徳さんの戦略。