長篠の戦い(1575年)
・織田(信長)軍VS武田(勝頼)軍
・鉄砲や柵・堀などを利用して、織田軍が勝利
このようなことが、中学校の教科書に書かれています。武田勝頼は、かの有名な武田信玄の息子です(勝頼は、大河ドラマ「真田丸」でメチャメチャかっこよく描かれていました)。
このような長篠の戦い、教科書ではサラッと流されていますけど、ワンピースに負けないくらいの人間ドラマがあったのです。
かなりかみ砕いてお話します。もちろん、こんな言葉遣いはしていなかったし、こんな会話もしていなかったと思います。細かい歴史的背景も横に置いておきます。
よければお付き合いを。
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話は長篠城(今の愛知県の東のほうにある新城市(しんしろし)にありました)が武田軍に取り囲まれたところから。
長篠城は徳川(家康)の家臣(部下)である奥平さんが守っていましたが、武田(勝頼)軍に包囲されてしまいました。
奥平さんたちはなんとか持ちこたえていましたが、武田軍は兵糧庫(食べ物の貯蔵庫)を焼き払ってしまいました。
食べ物がないため、どんどんお腹がすいていく城内の人々。どんどん士気が下がっていく城内の人々。
奥平さんは悩みます。
奥平さん「もう我慢の限界だ・・・。このまま餓死するか、負けを覚悟で城を出て戦うか、どっちがいい?」
家臣「戦いましょう! 最後に三河武士の意地を見せましょう!」
家臣「自分もそう思います! お腹と背中がくっついちゃうくらいお腹すいてますけど、戦いましょう!」
奥平さん「よし、織田信長さんと家康さんが助けに向かってくれてるはずだから、急いで来てもらうように頼もう!誰か2人のとこに行ってくれ!」
家臣「それ選択肢にないじゃん!」
家臣「でも、まわりは武田軍に取り囲まれちゃってます。どうやって城の外に出ましょうか?」
家臣「僕無理です。お腹すいちゃって動けません。」
家臣「僕無理です。お城の中で迷子になります。」
強右衛門「オレ行きます!お城の横にある川、泳いで外に出ます!泳ぎ得意ですし!しかも、オレ身分低いから顔バレしてないっす!」
危険を承知で助けを呼びに行くことを、自慢と自虐を入れながら自ら名乗りでたこの男、鳥居強右衛門(すねえもん)って言います。
スネ夫に名前似てるけど、全然キャラが違う。
次回へ続く
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改めて言いますが、こんな言葉遣いではなかったでしょうし、このような会話があったにしてももっとお堅い雰囲気だったはずです。
楽しんで読んでもらうことが一番の目的なので、歴史に造詣が深い方はサラッと流していただければと思います。
さて、この後どのような展開になっていくのでしょうか。
※「歴史つまんない!」って思っているそこのアナタ、歴史はめっちゃ面白いから。